ナミキアートプラスとは

「ナミキアートプラス」は、金沢シーサイドタウンの日常の中で、人々とアート作品が出会うプロジェクトです。

横浜市六大事業の一環として1970~80年代にかけて整備された金沢シーサイドタウンの魅力を、アーティストの視点から発掘し、新しい風景をつくりだす取り組みとして、2019年に始動しました。その第一弾として、2020年1月から3月にかけて「猫の小林さんと遊ぼう!プロジェクト」を開催しました。

2020年度はコロナ禍により移動や接触が難しい今だからこそ、住⺠⾃⾝が地域の魅⼒を再発⾒する機会をつくることを⽬的として、アーティストが滞在制作した作品と住⺠参加を通して制作した作品を期間限定のパブリックアートとして展⽰するほか、それらアート作品とまちの歴史や⽂化を結ぶまちあるきプログラムを展開します。

プロジェクトの背景

1970年代に始まった横浜市六大事業によって整備された金沢シーサイドタウンは、日本各地のニュータウンに先駆けて作られた計画都市です。槇文彦をはじめとする著名な建築家や都市計画家が関わり、「ヒューマンスケール」をコンセプトに街並みが設計されました。

一般的な「団地」のイメージに留まらない工夫の一つとして、「公開空地」の考え方があります。「パブリック」と「プライベート」の間に「セミパブリック」「セミプライベート」と位置付けた空間を設け、団地内の公私をゆるやかにつなぐ設計がなされています。

本プロジェクトは、この「公私」に対するアプローチを先駆けて実践してきた環境の中で、アートを通じて「公共性」について問いながら、普段の生活では見過ごされがちなまちの魅力を見直し、同時に外へと発信していくことを目的としています。

2019年度パブリックアートプログラム

猫の小林さんと遊ぼう!プロジェクト

2019年度はアーティスト飯川雄⼤による屋外アート作品を、私設診療所の敷地内に展⽰しました。まちなかに突如現れた巨⼤なピンクの猫によって、⽇常の⾵景を⾮⽇常なものへと⼀変させ、来街者や地域住⺠の対話の機会を作り出しました。


YOKOHAMA AIR ACT実行委員会について

YOKOHAMA AIR ACT実行委員会は、横浜市創造都市施策の一環で創造界隈拠点形成事業が進められている都心臨海部と、郊外部をアートによってつなぐことを目的に、2019年に発足しました。

2020年度は、横浜市中区黄金町で「アートによるまちづくり」を進める黄金町エリアマネジメントセンターが中心となり、「日常生活の延長線上でアートに出会う」をコンセプトに、AIR(アーティスト・イン・レジデンス)を通した作品制作、ワークショップ等を実施し、郊外部においてアートがまちにもたらす可能性を探ります。

2020年度 プロジェクトチーム

  • ディレクター 山野真悟
  • プロジェクトマネージャー 立石沙織
  • プロジェクトコーディネーター 北野翔平
  • 評価アドバイザー 上野正也(神奈川大学)
  • 作品施工 久地岡聡志(次元事務所)、錦工業、杉山孝貴
  • VIデザイン 山田崇之
  • ウェブデザイン 北野翔平
  • コミュニケーション・デザイン 青木邦彦